土日に働いたので、お休みをいただいたので、「硫黄島からの手紙」を見てきました。
あの「ダーティーハリー」でおなじみの、クリントイーストウッドが監督としてメガホンを取る作品。個人的には彼の作品は始めて見ます。
第二次世界大戦下、戦局は悪化する一方、アメリカの攻撃は日本の領土に迫ろうとしている。ここを攻め落とされたら、本土への攻撃を許してしまうという、太平洋の要である「硫黄島」。その硫黄島を守るために死闘を繰り広げる、日本人の苦悩を描く物語。
外国人が描く日本人の物語という点では、「サユリ」・「ラストサムライ」などがあげられるが、共通するものを感じる。何となくしっくり来ないという点である。「サユリ」も「ラストサムライ」も非常に丁寧に、日本人の生き様を描いていて、共感が出来る作品である。「サユリ」では、フランスの絵画の「ジャポネズム」を通して日本を描き出そうとしたかのような、耽美的な画像を作ってくれた。「ラストサムライ」でも日本の武士の美意識の表れである、甲冑の美しさを通して、日本人の精神世界を描こうとしてくれた。どの作品も、日本人に対して好意的に作られていることが感じ取られる。
しかし、どうしても日本人が見ると、細かいところで違和感が残ってしまう。この違和感は何かと考えた結果が、対象が日本人でないという事に行き着いた。世界の各国に日本人の生き様・死に様を紹介するのがこれらの映画の、一つの目標であろう。まあ当たり前といえば当たり前。私の違和感もそういった所に由来するのかもしれない。何らか色の付いたフィルタを通して日本を見ている感じ。そう、この感じはちょうど外国の文学を翻訳で読むような感覚。原書を読むときの様な"切れ"がない。日本語で翻訳されてしまうと、あの原文のギトギトした、えげつなさと、独特の切れが無くなってしまう。(原文といっても私が読めるのは、あんまり無いが 汗)
どうも今回の「硫黄島からの手紙」はそういったフィルタの色が気になってしまったというのが、とりあえずの感想。下馬評ではアカデミー賞にノミネートされるのではとの観測。きちんと描かれた作品だけに、是非とも期待したい。個人的にも、このあと何回となく見るであろう作品です。
